農都共生総合研究所『都市と農村の共生を考える研究所』。
英名は「Institute of Sustainable Community.」
持続可能な(Sustainable)共同体(Community)を研究し、そして実践すること。
これが弊社の理念です。
市場原理による競争ではなく、コモンズや結(ゆい)による「共生型社会」をつくりたい。
そんな願いをこめて、2005年2月農都総研は生まれました。
尊敬する神野直彦先生は『地域再生の経済学』でこう書いています。
地域再生のシナリオはふたつ
市場主義に基くアングロアメリカン型のシナリオと
市場主義に基かないヨーロッパ型の地域再生の道である
ヨーロッパの都市再生のキーワードは環境と文化である
歴史には「時代(ピリオッド)」と「画期(エポック)」がある
エポックとは一つの時代の社会構造が崩れ 新しい時代の社会構造が生まれる時期である
地域再生とは これから始まる時代における人間の生活の「場」の創造にほかならない
都市は脱工業化(de-tindustrialization)に苦悩している
人間の歴史が二十世紀から二十一世紀への世紀転換期に工業社会の危機を迎えているから、都市も危機の時代に足を踏み入れているといってよい
危機の延長線上には二つのドラマしかない
カタストロフ(破局)と再生である
以上から弊社の役割は、僭越ながら「地域再生」のシナリオづくりであると考えました。
2009年4月、和久井社長(現 株式会社社会システム会長・農都総研顧問)と、父 川辺紘一所長(現農都総研会長、北海道大学客員教授)より引き継ぎ、代表取締役に就任いたしました。
そこで改めて考えたこと。『この会社のレゾンデートル(存在理由)はなにか?』
自身、2007年に食品メーカーを退職し、株式会社エヌ・シー・シー(New Creative Community.inc)を創業、食を中心とした地域ブランドマーケティングを生業(なりわい)としていましたが、地方を巡り切実に感じたのは、「地域のブランドづくり、つまり特産品やレストランをつくるまえに、それを手がける人が必要である」ということ。
都市圏に人口が集中し、農山漁村は過疎化が進行。その原因は地域経済と雇用問題。
被雇用者が9割を越える現代。しかし、ほんの50年前は農業者をはじめとする自営業が60%以上を占めていました。このような流れから、弊社のミッションと存在理由が見えてきました。
つまり、都市と農村が対流し、交流・移住人口を増やし地域産業を創出する。
↓
・地域資源を活かした個性ある恒常性の高い産業をつくる →地域ブランド
・地域社会における起業家を育成する →地域の人づくり
・地域(農山漁村)と都市をつなげる共存社会を模索する →都市と農村の共生
要約すると、弊社のミッションは以下の3つと考えます。
1.地域政策コンサルテーション(地域資源調査研究・分析・計画・実施)
2.地域ブランドマーケティング
3.地域社会起業人財育成
そして目指すものは『オムソーリ(omsorg):悲しみを分かち合う』社会をつくること。
「競争」でなく『共生』。
それが、私たち農都共生総合研究所が目指すものです。
神野先生は『分かち合いの経済学』でこう書いています。
「オムソーリ」は
「悲しみを分かち合い」「優しさを与え合い」ながら生きている
スウェーデン社会の秘密を説き明かす言葉だといってもいいすぎではない
競争は絶望を、「分かち合い」は希望をもたらすといってもいいすぎではない
。。。「ヨーロッパの日本」と呼ばれるスウェーデンをお手本に
「アジアのスウェーデン」と日本が呼ばれることを目指して。。。
と理想は果てしなく、地域に根ざした持続可能なスキーム・コミュニティ・産業をいかにして創造するかを追求し続けていきたいと考えています。
株式会社 農都共生総合研究所
代表取締役 川辺 亮
川辺 亮
〒113-0034
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e-mail : info@notosoken.jp
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